MENU

自動車科卒の息子を持つ父~自動車整備士離れの個人的見解です。

  • URLをコピーしました!

約40年前の自動車整備士の話。

私は工業高校卒で自動車科ではありませんでしたが、同じ中学校出身の友人が自動車科にいました。

その友人は地元のディーラーに就職し、たまに会って仕事の話などしましたがとても楽しそうで充実しているようでした。

それから数年後、彼が仕事を辞めたと知り合いを通じて知りました。
車好きでいじる事が好きだったのにどうしてかなと信じられませんでした。

しばらくしてようやく辞めた理由がわかりました。
彼は整備士から営業へと移動させられたそうです。
今まで整備に関してお客さんと話すことはあっても営業として話すのは別です。
彼はセールストークなど苦手だったようでストレスで鬱になったようで会社を辞めてしばらく何もせずに家に閉じこもっていました。

息子も自動車科へ

私の息子も小さな頃からクルマ好きで私が通っていた工業高校に入学。
毎日楽しそうに通っていました。

高校2年になって就職がほぼ見えてきた時期に息子に希望進路を聞いたところ、「車の整備がしたいのでディーラー整備士になりたい」と。

私は40年前と業界は多分同じと思い、息子には前述の事を話しました。
後日、息子は進路指導の先生に相談したそうです。
先生からも、整備士でずっとやりたいならディーラーは進路から外せと言われたそうです。
理由はしばらくすると営業に移動させられると。
息子は車好きが功を奏して学科の成績も良かったので某メーカーの開発へ行くことができました。

結局40年前から業界は変わっていません。
整備士を高卒の安い人件費で行い、行い続けるには定期的に高卒を入れてある程度経過した整備士は営業へ。
もちろん、営業でも順応できる人は残れますが整備士を目指していた若者は挫折します。

業界は高齢化が進んでいる。

一般社団法人日本自動車整備振興会連合会の令和4年度 自動車特定整備業実態調査結果があり、
整備関係従業員数は 547,332 人で、前年度より 2,662 人(0.5%)増加。
整備要員平均年齢(自家を除く)は 46.7 歳で、前年度より 0.3 歳上昇。
年収も前年度より1.4%増えていますが高齢化が進んでします。
この調査結果には労働時間の項目がありませんでしたが若者の整備士離れに労働時間も大きく影響していると思います。

若者にしっかりと説明して大切に扱って

自動車整備士離れを無くすためにも、高卒で入れる若者には説明してほしいですね。
数年後には営業などに移動する事があると。
工業高校で自動車科にいる若者は機械いじり好きや整備士を目指して資格を取ったりとある程度目標を持って学校に通っています。
まさか自分は整備士で入社して営業になるなんて思っていません。
彼らは学生と社会人との間のような大学生の期間がありません。
学校側も就職に役立つ資格を他にもたくさん取得させています。
学校の方針と受け入れる企業との乖離があっては何もなりません。

もう少し学生自身の身になって自動車整備士の在り方を考えてほしいです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次